法律には書かれない"実際"のところ 認知したい夫 | 法律コラム | 弁護士法人 世田谷用賀法律事務所

 

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2020.02.01 | Vol.68

法律には書かれない"実際"のところ 認知したい夫

【男と女の相談室】

第4回●外に子どもを作ってしまった夫と、別れるべきか否か。

で解決できること=人生においてハッピーエンドか、必ずしもそう言い切れないのが世の常です。権利を獲得し、お金で解決することができたとしても、それが結果、良かったかどうか…は、渦中にいると見えにくいもの。ここでは弁護士水谷がご相談を受けている際、よくクライアント様から受ける相談の法律外のお話をお伝えします。多くの人生に寄り添ってきた彼女だからこそ言える、芯の部分が垣間見えると思います。

 

■相談内容
主人が以前、別の女性と過ちを犯してしまったことがありました。本人も深く反省し関係は断ち切ったそうなので、離婚には至らず。私との関係も戻っています。しかし、その時の人との間に子どもができたと連絡があり、主人も「せっかくの命だから、産んで欲しい」と、その人との子を認知したいと言われました。主人のことは愛していますが、もう私には理解できません。どうしたらよいでしょうか。

 

■水谷の考え
ご主人は両方を傷つけたくなくて、両方を傷つけてしまう、しかも本人にはその認識がなく、一番困るタイプだと思います。結局のところ、自分が一番傷つきたくないのです。
ひと昔前は、家庭の外に子どもがいる男性はいくらでもいました。
でもこれは大前提に、お金と覚悟があって成立する話。「正妻を一番大事にしている」という潔さが大事で、外の家庭にはしっかりとお金だけは出し、正妻の家族を大切にしてくれればそれでよいのですから。

 

しかし、今回のようにウェットな感じだと、難しいと思います。実際に両方養えるだけのお金がないと、ただ単に振り回されるだけ。気持ちの面でもスッパリ切れなくて「病気だから」「子どもが会いたがっているから」「進学にお金が必要で」と何かにつけて、ご主人は振り回されてしまうでしょう。その都度、あなたは一人、悶々とするのでしょう。「今、会いに行っているな」「家計からいくら出ていっているな」と。

 

そうなるのであれば、あなたからご主人に見切りをつけて、次の人生に歩み出した方が、私はよいと思います。法律の構造的にはご主人からの離婚請求はできません。あなたに決定権があるのです。あなたが、これからの人生、悶々とした気持ちを抱えたまま過ごすのか、自分で新たに切り開いていくのか。権利を行使するかどうかは、あなた次第です。

 
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